用土 - 園芸メモ − 小さな園芸館 
用 土
  用土について。
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ガーデニング
 植物にとって、良い土の条件
一般的な植物にとっての良い土とは、
 「適度な水はけと水もち、保肥性、通気性があり、有機質を含む」
 「適度な重さと、清潔、弱酸性(pH5.5〜6.5)である」こと。
日本は雨が多くて、土中のアルカリ性成分が流されてしまい、酸性になりやすい。。
植物栽培には、よい土つくりが不可欠
地植えの場合は、基本的には耕して有機物肥料を加えればよい。
土質や、植物の種類によっては土壌改良が必要な場合もある。
コンテナ栽培は、よい土から栽培を始めても、少しずつ悪化していく。
水やりにより、肥料分が流れ出ていき、また土の粒子も固まっていく。
普通の庭土は粒子が細かいので、何回も水やりを行うと、水を通さなくなってしまうので、水はけをよくする必要がある。
コンテナ栽培の土は、適宜交換しなければならない。
植物の種類や成長度合いによるが、1年〜数年おきには植え替えが必要。
 ⇒ 根づまりなどの為にも植え替えが必要となる。
 用土の種類
用土とは、植物の栽培用に消毒や成分調整を施した土のこと。
産地により様々な性質のものがあり、基本用土は以下のものがある。
黒 土
関東地方に分布する火山灰土の表土。
有機質を多くり含む、軽くて柔らかい土で、タネまきや育苗用に適している。
腐葉土などを混ぜて用いる。
保水性・保肥性に富む。
通気性と水はけに劣る。
黒ボク、黒ポカなどともいう。
赤玉土(アカダマツチ)
赤土は関東地方に多い粘質の火山灰土で、黒土の下層にあり、赤みを帯びた黄褐色をしている。 赤土を大・中・小の粒に振るい分けた団粒構造の土を赤玉土という。
コンテナ栽培によく利用される。
保水性・保肥性・通気性に富む。
大・中・小がある。
  大粒 → 直径8〜13ミリ。
  中粒 → 直径4〜7ミリ。
  大粒 → 直径2〜3ミリ。
砕粉の少ないものがよい。
田 土 (荒木田土)
水田の下層や河川の堆積土。
瓦や土壁に用いる灰色で肥えた粘土質の重い土。
そのままでは通気性が悪い為、腐葉土など有機質を混ぜて使う。
花壇苗用土やキクなどのコンテナ向き用土とされる。
保水性・保肥性に富む。
通気性が悪い。
タネまきや育苗には不向きであるが、締まったがっちりした作物が作られる。
鹿沼土
栃木県鹿沼地方で産出する火山性砂礫が風化した軽石質の玉土。
粒状の軽い土。
酸性用土なので、ツツジ科植物のコンテナ栽培に向いている。
挿し木用にもよい。
保水性と通気性に優れている。
酸性の土で、有機質をほとんど含まない。
桐生砂
群馬県桐生市の付近に産出する赤黄褐色の火山砂礫。
鉄分を多く含み、土粒が角ばっている。
東洋ラン、盆栽、オモト、山野草などの栽培用に利用される。
保水性と通気性に優れている。
日向砂
コンテナ栽培によく利用される。
山野草などでは、赤玉土と同時に使う。
保水性と通気性に富む。
水ゴケ
湿原に生える緑藻を乾燥させたもの。
着生ランや観葉植物用の用土として定着している。
挿し木や取り木に使用される。
すき間なく詰めて使う。
保水性と通気性に優れている。
一度乾燥すると、吸水しにくくなる。
軽 石
火山の噴出物で、多孔質で非常に軽い砂礫。
ラン類や山野草、オモト、アナナスなどの栽培に用いられている。
保水性と通気性に優れている。
クレイボール
赤土系の粘質土を焼いて作った人工土。
アズキ大の大きさからアメ玉大の大きさまである。
軽くて、主にハイドロカルチャー(水栽培)に利用される。
保水性と水はけに優れている。
 改良用土
改良材ともいう。
腐葉土 (フヨウド)
広葉樹の落ち葉を堆積・腐熟させたもの。堆肥の高級品といわれる。
土の団粒化を高める。
土壌改良を目的として、赤玉土などと混ぜて利用される。
保水性・保肥性・通気性を高める。
握って崩れるくらいのが良品とされる。
腐熟とは、発酵して腐ること。
完熟したものを使用しないと、植物の根を傷める。
ピートモス
湿地の水ゴケやアシなどが長期間堆積して腐敗した一種の泥炭土。
空気が体積の約7割。
山野草などでは、赤玉土と同時に使う。
軽い・保水性・通気性がよい。
基本は酸性。
酸度調整されたものもある。
ピートモスが多すぎて、根が酸欠になり枯れてしまうもある。
(水で満たされすぎて、空気がなくなってしまう為。)
⇒ 通常は、ピートモスの割合を3割以内にしておく。
欧州ではコンテナ栽培に単用されるが、日本では夏の高温多湿では水もちが良すぎる為、改良材として利用される。
⇒ 欧州産の植物を栽培する時は注意する。
バーク堆肥
樹皮の皮をチップ状に砕き、米ぬかなどを加えて発酵させた堆肥の一種。
腐葉より固いため、有機質が長持ちする。
花壇用堆肥や、コンテナ栽培で赤玉土などと配合して用いる。
保肥性・通気性を高める。
くん炭
もみ殻をいぶし焼きしたもの。
川砂と合わせて挿し木用土に用いたりする。
酸性用土に加えて中性化させたりする。
保水性・通気性がよい。
アルカリ性。
バーミキュライト
雲母系る蛭石(ヒルイシ)を高温で焼いて作った人工土。
 → 蛭石をパーキュライトと呼ぶこともある。
挿し木用や、鉢土の通気性をよくする為の改良材として用いられる。
粘土質との乱用は避ける。
建設資材としても使われる。
保水性・保肥性を高める。
多孔質で、軽くて無菌。
セントポーリアなどの、軽くて通気性のよい土を好む鉢土の改良材などに使用されることが多い。
パーライト (真珠岩パーライト)
真珠石を高温で燃焼させ作った白色の発泡状の人工土。
川砂やバーミキュライトと配合して、挿し木やコンテナ栽培用に使用される。
通気性・保水性がよい。
非常に軽い。
黒曜石パーライト
単にパーライトという時は、真珠岩パーライトのことを指すことが多い。
真珠岩よりも独立した気泡が多く、粉末からこぶし大まで様々な大きさがある。
コンテナ栽培向き。
角ばったタイプは水やり時に浮かんでこない。
通気性・水はけ・断熱性・耐火性に優れている。
真珠岩パーライトよりも、より通気性にすぐれている。
軽くて、無菌で多孔質。
ヤシ殻活性炭
有害物質を抑え、肥料成分を蓄える役割を果たす。
単独で用いることはない。
保肥性を高める。
生ゴミ堆肥
家庭で出る台所の生ゴミや庭の雑草などを堆積・腐熟させて作った堆肥。
土壌改良材といての効果がある。
花壇や菜園の土つくりによい。
保肥性を高める。
チッ素成分を少量含む。
川 砂
河川に堆積した砂。
様々な種類がある。 → 矢作砂(ヤハギスナ)、富士川砂、など。
建設資材としても利用される。
通気性を高める。
保水性・保肥性は劣る。
珪藻白土 (ケイソウ)
珪藻土(ケイソウド)を焼いたもので、粒状のものや粉状のものがある。
コンテナの鉢底に敷いたりする。
  ※珪藻 → 淡水から海水まで広く分布する。
       単細胞性の藻類のこと。
       これの化石が珪藻土。
保肥性を高める。
根腐れを防ぐ。
珪藻 → 淡水から海水まで広く分布する単細胞性の藻類のこと。
    珪藻の化石が珪藻土。
牛ふん堆肥
牛ふんを発酵させた堆肥の一種。
通気性・水はけを高める。
繊維質と肥料分に富む。
 
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 特殊用土
バークチップ
針葉樹の樹皮を乾かしたもの。
主にマルチングや表土を覆う化粧剤として利用する。
マルチングの利用としては、 地温の調節、雑草の繁茂を押さえる、などの効果がある。
ハイドロボール
発泡煉石の一種で、洗浄して繰り返して利用出来る。
ハイドロカルチャー専用。
通気性・保水性に富んでいる。
軽量かつ硬質で壊れにくい。
培養土
様々な用土がミックスされていて、そのままコンテナ栽培用の用土として使える。
→ 肥料入りもある。
完塾したものを使用する。
未熟なものは、完塾させる。
鉢底石
コンテナの底に敷く敷く石。
多孔質の軽石やゼオライトも同じで、水はけを高める為に敷く。
水はけをよくする。
発泡煉石
玉粘土を焼き、発泡させたもの。
ハイドロボールなどの商品がある。
ハイドロカルチャー専用。
保水性・保肥性に富む。
通気性と水はけに劣る。
ハイドロカルチャーとは、土を使用しない栽培法のこと。
 調整剤
過リン酸石灰
酸性のリン酸化成肥料。
堆肥にくるんで、元肥として使う。
アルカリ土壌を中和する。
苦土石灰 (クドセッカイ)
微量要素であるマグネシウムを含む。
粒状もある。
無機アルカリ性で、酸性土壌を中和する。
穏やかに効く。
苦土はマグネシウムを意味する。
有機石灰
わずかに肥料分も含む。
酸性土壌を中和する。
穏やかに効く。
苦土石灰よりも、さらに穏やかに効く。
硫 安
酸性のリン酸を含む化学肥料。
アルカリ土壌を中和する。
即効性はあるが、効果は短期間。
 植物別用土の例
草花用の基本用土
基本の比率
6 : 赤玉土
4 : 腐葉土
適量: 元肥
植物により、適宜比率を変える。
球根植物は、しっかり根をはるので赤玉土を多くする。
草花用土の例
4 : 赤玉土(小粒)
3 : 鹿沼土(中粒)
3 : 腐葉土
適量: 元肥
山野草の土
桐生砂を中心に20%〜30%の腐葉土を加える。
高山植物は、水はけが悪いと根腐れしやすい。
タネ蒔き用の土
粒の細かい土が適しているので、5mmのふるいに通すとよい。
タネ巻き用の土で苗も育成出来る。
5 : 赤玉土
5 : 腐葉土
サボテン用の土
川砂が主体で、市販のものを利用すると便利である。
9 : 川砂
1 : もみ殻くん炭
シャバサボテンはサボテン用土を使用しない。
シャバサボテンは着生植物なので通気性のようものにする。
7 : 軽石(中粒)
3 : 腐葉土
○。
ハーブ用の土
6 : 赤玉土(小粒)
2 : 腐葉土
2 : 堆肥
+ 化成肥料 →15g(ひとつかみ) → 酸性度を少し中和させる。
+ 苦土石灰 →15g(ひとつかみ) → 元肥。
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