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ブルーベリー〔Blueberry〕
写真「ブルーベリー〔Blueberry〕の花」
ブルーベリー
一般に果樹栽培は難しいとされるが、ブルーベリーはほとんど手間いらずで栽培がやさしい。
果樹栽培の入門として、初心者が手軽に始められる樹木として推奨させている。
ブルーベリーの特徴 ブルーベリーの栽培 ブルーベリーの品種 ブルーベリーの写真 果実一覧
 ブルーベリーの栽培のポイント
果実収穫には、『同じ系統で別品種』のものを
2本以上植える。
育てる土地の気候に合った品種を栽培する。
酸性土を好む。
肥料のやりすぎに注意する。
確実に品質のよい果実を多く収穫する為には、
『人工授粉』を行う。
 ブルーベリーの栽培
ほとんど手間いらずで栽培のやさしい果樹とされる。
しかし、品質の良い甘くておいしい果実を多く収穫する為には、ある程度の手間をかける必要がある。
また品種により耐寒性・非耐寒性・耐暑性・耐乾性があるので注意を要する。
土地に合った品種を選ぶことが必要。
場 所
日当たりと、風通しのよい場所。
1日に8時間以上日の当たる場所が望ましい。
夏には、西日の当たらない方がよい。
2本植える場合には、1.5m以上離す。
 →あまり離れすぎても受粉の確立が少なくなる。
【コンテナ】 冬も戸外でよい。
水やり
乾燥に弱いので、水切れに注意する。
根が浅く、細かくて弱いので、水切れに弱い。
鉢植えの場合は、水切れ防止の為に、大きめの鉢にする。
夏はやや日陰に移して、水分の蒸発を防ぐようにする。
【鉢植え】 
 土の表面がかわいたら、たっぷり与える。
 夏は毎日与える。
 冬でも、水やりする。
水切れ防止の為に、大きめの鉢に植えるようにする。
10月までは十分に与える。
果実の時期には特に水切れに注意する。
夏はやや日陰に移して、水分の蒸発を防ぐようにする。
【庭植え】
 庭植えでも、極度に乾燥し過ぎないようにする。
乾燥続きの時は、水やりする。
落ち葉をしくなどのマルチングをして、乾燥を防ぐ。
肥 料
やりすぎに注意する。
ブルーベリーは根の吸収力が弱いので、肥料をやり過ぎると根が傷む恐れがある。
特に、即効性の肥料には弱くて枯れる事もあるため、ブルーベリーに即効性の液体肥料は厳禁。
緩効性肥料がよい。
5月~6月に2~3回ほど(50日に1度ぐらい)。
果実の収穫後に有機質肥料のお礼肥を与える。
剪 定
剪定の適期
【2月 ~ 3月上旬】
12月~1月の落葉期も可能。
 ただし、剪定時期が遅い方が養分が十分に貯蔵され、また、寒さなどで生育不良の枝か確認しやすくなる。
剪定のポイント
込み入った枝や、不要な枝を切る。
古い枝は、実がつかないので切る。
2年目の枝先に実がなる。
勢いのない枝、混み入った枝など、不要な枝を剪定する。
内側に向かって伸びている枝や、樹形を乱す枝は切る。
実のついた枝の先端は、枯れ込むので切り取る。
古い枝を剪定する。
古い枝は、ガサガサしていて木質化してくる。
古い枝には、大きくて良質な果実が実らないので、5年~7年ほどで枝を更新させるようにする。
株を更新させる目安は、ハイブッシュ系で5年、ラビットアイ系では7年。。
若い苗木は、果実収穫が出来る頃まで剪定せずに成長させる。
若い枝葉は、緑色で幹がツルツルしている。
日の当たる1年~3年ほどの若い枝に、大きくて良質な果実が実る。
下から勢いよく出るシュートは、20~30センチほど切り戻す。
下から出たシュートは、上を切って高さを抑えると、横から枝が伸びて、その枝に大きな果実をつける花が咲く。
下から出る、勢いのない枝は切る。
株元から葉なれた場所から、多くの枝が伸びてきたら整理する。
ラビットアイは、地下茎を伸ばして離れた場所から枝を出す傾向がある。
 場所を取るし、放置しておくと混み合ってくるので、不要な場合は地下茎から掘り起こして切り取る。
人工授粉
ブルーベリーは、ミツバチやマルハナバチなどによる虫媒花である事が知られている。 これらの昆虫が確実に受粉させてくれればよいのであるが、環境によっては昆虫の来訪を見込めない場所もある。
そのような場合、または花の数よりも果実数の方が少ないと感じたら、人間の手によって受粉させると確実に果実収穫が出来る。
人工授粉
通常の人工受粉は、綿のついた棒などで雄しべの花粉を雌しべにつければ良い。
しかし、ブルーベリーの花は小さな釣鐘型をしていて、雄しべは花の奥深くに隠れているので、花粉を直接綿につけない方法で行う。
ブルーベリーの人工授粉方法
ブルーベリーの花は下向に咲くので、綿のついた棒などを、花の下から長い雌しべに押し付けて、花を振動させる。
すると、上の方にある雄しべの花粉が落ちてきて、綿につくので、別の木の雌しべに押し付ける。
開花中は、頻繁に行った方が良い。
他家受粉の方がよい。
⇒ 異なる品種の花粉で受粉した方が結実がよく、大きな良質な果実が収穫出来る。
ブルーベリーの収穫
 果実の付け根まで青く色づいてから、4~7日後に収穫する。
軽く指で触れてポロリと取れるような頃合がよい。
色が青くなりたての頃は、まだ未熟な状態。
しばらくするとぐっと大きくなる。
ブルーベリーは追熟しないので、十分に熟してから収穫するようにする。。
収穫を早まると、色は青くても酸味が強く甘みのない状態である事とが多い。
収穫の目安として、コンテナの場合は500gくらい、庭植えの場合は1kgくらいの収穫が見込まれる。
 ブルーベリーの害虫
害虫には強い。
カイガラムシやケムシ類・ハマキムシ類・ミノムシなどの被害があるが、薬剤を使うほどではない。
また、野鳥が好んで食べることもある。
鳥が特に好むのは赤い色の実なので、他の色の果実は味を覚えるまで被害に合うことは少ない。
ブルーベルーは日本ではまだ比較的新しい果実である為に、鳥の認知度が低い地域も多い。
鳥対策
一般的に「オナガ・ムクドリ・ヒヨドリ・スズメ」などの食害があるといわれている。
近所の鳥には、まだ「おいしい果実」として認知されていない為か、自宅のブルーベリーに鳥被害はあまりない。
網目のネットをかける
網目の鳥よけネットで、木をすっぽり覆ってしまう。
果樹園などで行われている方法。
しかし、家庭で行うには美観的な難点がある。
紙袋をかける
果実が色づき始める頃に袋をかけて、ホチキスなどで固定する。
⇒袋の色は「乳白色」のがよい。
透明や他の色の袋では、中の温度が上がってしまうので「乳白色」が最適。
通常はバラバラに熟す果実が、比較的そろって熟すというメリットもある。
それでも、熟す時期にバラつきがあるので、一部収穫後には再度かけ直す必要がある。
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 ブルーベリー の 植え付け
【9月~11月】 12月~2月の落葉期も可能。
【3月】     発芽前がよい。
ポット苗ならば、根が傷まないので6月くらいまで可能。
果実収穫の為には、同じタイプの品種を2つ以上植えつける。
同じ木の花粉では実が付きにくく、実が大きくならない。
すぐに収穫を望むなら、3年~4年生の苗木を選ぶ。
 ⇒株元からシュート(元気な枝)が多く出ているものが良い。
※3年~4年生の苗は育てやすい。(4号鉢以上。)
花芽が沢山ついているものを選ぶと、翌年には花を咲かせる。
値段は安いが、1年~2年生の苗木の収穫は2年~3年後となる。
落葉時期の植え付けでは、根鉢を軽くほぐし、土を落とし、根を少し切る。
根は浅くて少ないので、取り扱いには注意する。
用 土
酸性土を好む。
通気性・通水性・保水性のよい土にする。
粘土質の土よりも砂質の方がよい。
砂地にも自生している。
鉢植え用土の例
鉢穴の上はネットでふさぐ。
鉢底には鉢底石を入れる。
表土にはバークチップを厚めに置く。
バークチップは、乾燥防止と暑さ・寒さよけのため。
用土の例(1)
6: ピートモス(酸度未調整のもの)
4: 鹿沼土
他: 有機質肥料をひとつかみ程度入れる。
5:5でもよい。
ピートモスは、使用前によく混ぜ合わせてから水を十分に吸わせ、なじませておく。
 → 乾燥したピートモスは、吸水性が悪いので時間をかけて吸わせるようにする。
 → 絞ると、水が出るくらいまで吸水させる。
用土の例(2)
5: ピートモス(酸度未調整のもの)
5: 有機質肥料
用土の例(3)
草花用培養土
有機質肥料を適量
庭植えの場合
大きめに植え穴を掘り、土壌改良して、高植えにする。
穴の幅:60~80センチ、深さ:40~50センチ
よく混ぜ合わせて土壌を作る。
◇ ピートモス(酸度未調整のもの)
◇ 腐葉土
◇ 掘った土
庭植えの手順
幅40cm、高さ30cmくらいの穴を掘る。
3年~4年生の苗の場合。
用土を1/3ほど入れる。
苗の根鉢を軽くほぐして穴に置く。
周囲より10cmほど高くなるようにする。
※ピートモスが分解すると沈む為。
支柱を立てて、苗を固定する。
バークチップを厚さ5cmほど敷き詰める。
2cm以下の小さいものがよい。
寒さ対策と、乾燥防止の為。
たっぷりの水をかける。
鉢に植える手順
大きな鉢に植える。
3年~4年生の苗で、8号鉢以上の素焼きがよい。
※素焼きは重さがあり、倒れにくい。
10号鉢以上でもよい。
→水切れしにくく、また植え替えも毎年行わなくてもよくなる。
鉢底に、鉢底石を敷く。
十分に湿らせた用土を1/3ほど入れる。
苗の根鉢を軽くほぐして置く。
上から4cmくらいの高さになるようにする。
すき間に用土を入れる。
棒などでつついて、土をなじませる。
支柱を立てて、苗を固定する。
バークチップを敷き詰める。
2cm以下の小さいものがよい。
寒さ対策と、乾燥防止の為。
たっぷりの水をかける。
株元の不要な枝などは切り取る。。
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