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シクラメンの原産地である地中海沿岸の気候は日本とは真逆で「冬は多湿で温暖、夏は乾燥」している。
そのためシクラメンを通年管理するのは初心者にはやや難しい。 |
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日本の気候にも適応した新しい品種も生まれつつあるという。 |
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シクラメンの栽培のポイント |
◇ |
健全なしっかりした株を選ぶ |
◇ |
こまめに花柄摘みをする |
◇ |
球根、花、葉茎などに水をかけない |
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異変を見逃さずに素早く対応する |
◇ |
品種により性質が少し異なる |
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夏越しが難しい |
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栽培場所 |
日当たりを好むが肌寒いくらいの温度を好み、高温多湿は苦手とする。 |
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西日には当てないようにする。 |
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品種により若干耐寒性が異なる。 |
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シクラメンが生育する適正温度 |
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18度が生育適温とされる。
夜も、5度以上必要。
10度以上ないと、花は咲かない。
20度以上になると、
徒長したり、花色があせたりする。 |
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【冬】 |
室内の日当たりのよい場所に置く。
3℃以上を保つようにする。 |
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日の当たる窓辺などがよい。(出窓などは最適。) |
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あまり暖房の効いていない所。 |
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ガーデンシクラメンは、より耐寒性・耐暑性がある。 |
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【夏】 |
シクラメンは暑さを苦手とするので、なるべく涼しい場所に置く。
梅雨時は、雨にあたらないようにする。 |
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シクラメンにとって、夏はとてもデリケートな季節で、夏越しに失敗して枯らしてしまうケースが多い。 |
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シクラメンの夏越し |
シクラメンの夏越しには「休眠する」方法と「休眠しない」方法の2通りがある。 |
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休眠する |
葉が落葉する場合は「休眠期」とする |
◇ |
6月頃から徐々に水やりを控え、完全に落葉したら、水をやらない。 |
◇ |
風通しのよい日陰に置いて、夏越しする。 |
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休眠期に暑すぎたり、水やりや雨にあたると、球根が腐る恐れがある。 |
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球根がふかふかしたら、腐ってしまった可能性が高い。 |
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休眠しない |
葉が残る場合は「休眠しない」 |
◇ |
水やりを控えめにする。 |
◇ |
風通しのよい日陰に置いて、夏越しする。 |
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夏の直射日光に当てると、葉の色がくすんだりする。 |
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水やり |
鉢植えの表土が乾いたら、たっぷり与える。 |
◇ |
花や球根に水がかからないように、葉の下から球根の周囲に、水を与える。 |
◇ |
シクラメンは水をやり過ぎると腐りやすいので注意する。 |
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水やりのポイントは 「乾かしぎみに水やりする」 こと |
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【夏】 |
夏は、休眠期(又は半休眠期)になる。
休眠させる場合は、6月頃から徐々に水やりを控えていく。 |
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完全に落葉したら、完全休眠とみなし、水をやらない。 |
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シクラメンの球根は硬くてしっかりしているのが正常な状態なので、押してブヨブヨしているようなら腐っている可能性が高い。 |
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肥 料 |
シクラメンは肥料を好む。
生育期には、液体肥料を10日に1回ほど与える。
緩効性化成肥料も月に1回程度与える。 |
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長期間、花を咲かせるために、肥料を切らさないようにする。 |
※ |
液体肥料は球根にかからないように、鉢の周囲から与える。 |
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花柄摘み |
シクラメンは長い間、次々と花が咲き続けるので、花後はこまめに花柄摘みを行う。
黄色くなった葉なども見つけ次第取り除く。 |
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花後にタネが出来るので、タネ採取をしない時は必ず行う。
摘み取ることで、次々と花が咲いていくようになる。 |
◇ |
花びらのふちが変色し始めたら、早めに花柄をつむ。 |
◇ |
花も葉も、指で軽くひねってから引っ張り、元から引き抜く。 |
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葉組み |
「葉組み」とは、重なり合っている葉などを移動させて、全ての葉に日が当たるようにするシクラメン特有の作業。 |
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全体の形を整える作用もある。 |
◇ |
葉を上下左右に移動させて組み替える。 |
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小さい葉や、つぼみにも十分日が当たるようにする。 |
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花つきをよくする |
花芽が出来始める頃、密集した葉の中心をあけて、球根によく光を当てるようにすると、花のつぼみが沢山出てくるようになる。 |
◇ |
葉を丁寧によせて中心をあけ、リングなどを中心に入れて空間を作るようにする。 |
◇ |
花茎が葉の高さを超えたら、花茎が折れる恐れがあるので取り除く。 |
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シクラメンの栽培に使用するリング |
シクラメンの生産者は専用のリングを使用しているが、丸いものなら何でも代用できる。 |
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代用品として、セロテープの芯になっている輪っかが最適だという園芸家もいる。 |
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花後に休眠させる |
夏の高温多湿は苦手とするため、開花後の晩春からは徐々に乾燥休眠させていくのがよいとされる。 |
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スタンダートのシクラメンは、特に夏越しが難しい。 |
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徐々に水やりの量を減らし、夏には乾燥させて涼しい場所に置いて休眠させる。 |
◇ |
9月になったら、(出来れば)新しい土に植え替えて水やりを開始する。 |
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病害虫 |
シクラメンは病害虫には強いとされるが、病気にかかると致命的になることが多い。
シクラメンにつく害虫は、いくつかある。
しかし灰色カビ病やヨトウムシなどの被害を受けることがある。 |
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病 気 |
灰色カビ病や炭素病などのカビ。
軟腐病や葉腐細菌病などのバクテリアによるものなど。 |
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葉が黒く変色した場合は、すぐに元から取り除く。 |
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害 虫 |
シクラメンホコリダニ、アブラムシ、スリップス、ヨトウムシなど。 |
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花のつぼみが欠損する場合は、ヨトウムシが原因と考えられる。
ヨトウムシは夜行性なので、夜に見回りをして駆除する。
見つからない時は薬剤を散布する。 |
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