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シンビジウム 〔Cymbidium〕
写真「シンビジウム〔Cymbidium〕の花」
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 栽培のポイント - シンビジウム〔Cymbidium〕
鉢植え栽培が一般的。 
冬は肥料を与えない。 
開花の途中から、切花で楽しむ。 
春に新芽かきを行い、新芽の数を制限する。 
冬は室内に取り入れ、窓辺でよく日に当てる。 
最低温度が10℃になったら室内に取り込む。
 シンビジウム〔Cymbidium〕の 栽培
 シンビジウムの原産地は標高1000m~1500mほどの山岳地帯。
このため、日本の高温多湿で、夜の温度が高いのを苦手とする。
特に夏の日焼けけには注意する。
 生育に最適の温度は15℃~25℃。
日本の平地で地植えするのは難しいとされ、鉢植え栽培するのが一般的。 
専門業者は、夏の間は高山に移して原産地に近い状態で栽培する。
置き場所
通気性と日光を好む。
鉢を並べて置く場合は、1m以上間隔を空ける。
 →風通しがよくなり、下の方の葉にもよく日光が届く。
 →鉢が密集していると、葉が伸びすぎる傾向にある。
5~6時間以上日光あてる。
夏は、木陰に置くのではなく、遮光ネットなどで光を弱くする。
 → 木陰に置くと、日の当たる時間が少なくなる。
冬は室内に取り込む
最低温度が10℃になったら室内に取り込む。
 (夏は戸外の方がよい。)
目安としては、花芽が出る頃に室内に取り入れる。
春~秋の初めくらいまでが生育期となり、冬は休止する。
多くの品種があるが、低温に強いものが多い。
しかし、冬に5℃以下の場所に置くと、花や蕾が枯れてしまう。
水やり
新芽が出来たら、鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと与える。
秋から冬にかけては、徐々に水やりを控えていくようにする。
花茎が伸びる時には、どんどん水を与える。
→ 花茎が伸び、花芽が上を向いている状態の時。
→ 花芽が横を向いたら、乾いてから水を与えるようにする。 
原産地のアジアは雨の多い所なので、もともとシンビジウムは雨にあててもよいくらいに水を好む。しかし、鉢の中に水苔などを入れて何年も放置しておくと、水腐れをおこして根を傷める原因になる。
→ 軽石やバーク材などで水はけをよくすれば、水腐れの心配はなくなるが、水はけがよすぎて水切れをおこす心配がある。
花茎切り
 シンビジウムは花を長期間咲かせ続けるので、養分もとられ、翌年の花の準備をが間に合わないことがある。
 そのために、しばらく楽しんだら花茎を基から切り、切花にして楽しむようにする。
いつまでも開花させていると、翌年に花が咲かなくなることがある。 
花茎を切るタイミングは、下の花がいくつかしおれ始めた頃。 
新芽かき
 シンビジウムは生育旺盛なので、バルブの基部から沢山の新芽が伸びてくるが、すべてを育てると栄養分がとられ過ぎてしまうので花が咲かなくなる恐れがある。
 そのために、多すぎる新芽は取り除いて、数を制限する。
 → この作業の事を「新芽かき」という。
多くの新芽が出るのはバイオテクノロジーにより増殖された株の特徴で、自然繁殖したものはそれほど多く芽が出ることはないという。 
新芽は、手で横に倒して折って取り除き、さらに棒などでつついて、芯までつぶしておく。
芯を残すと、そこからまた芽が3つくらいに増えて出てくる。 
目安として、親バルブ1つにつき、新芽は1つ~2つ。
または、6号鉢なら3本、8号~10号なら4~5本とする。
伸びる場所のある方を残すようにする。 
新芽かきの時期
【4月 ~ 11月】 春からの作業
3センチ~5センチくらいの時に行なう。 
 大きくなり過ぎると、取りにくくなる。
花芽を取らないように注意する
新芽は春に多く出るが、秋にも伸びてくることがあるので、花芽は取らないように注意する。
【11月 ~ 3月】 秋からの作業
15cmくらい成長させると、違いがよくわかる。 
軽くさわると、ふっくらと厚みがあるものは花芽。
 先端が丸みをおびたまま成長していく。
全体に平らで堅いものは、葉。
 少し成長すると、先端が割れてくる。
肥 料
【5月 ~ 7月】
適宜、固形肥料を与える。 → 月に1度程度。
液体肥料でもよい。 → 週に1度。
 秋から冬の休止期には、肥料を与えない。
植え替え直後などの、根が弱っている時は肥料を与えない。
夏も控えるようにする。
冬は生育休止期なので、開花中でも花後でも与えない。
春に、成長期が始まったら、与え始める。
害 虫
コナカイガラムシがつくことがある。
白い粉のようなものが葉につく。
駆 除
ガーゼなどで、ゴシゴシと、こすり取る。
葉を傷つけない程度に、少し強めに何度も行う。
 しっかり取り除かないと、一見駆除したように見えても、卵が残っていたりする。
薬剤散布では、時間もかかるし、なかなか駆除出来ない。
 シンビジウム〔Cymbidium〕の 植え替え・株分け
植え替え・株分けの適期
【3月下旬 ~ 5月】
4月~5月はシンビジウムの成長開始時期になる。
これ以外の時期に行うと、鉢植えのダメージから回復するのに時間がかかる。
室内から外に出すタイミングで行う。
やや小さめの鉢に植えて早く根を張らせた方が、成長がよくなる。 
新芽や花芽が出たら、植え替え・株分けは控える。 
植え替えやをすると根が傷むので、その後の成長や花つきに悪影響を与える。
植え替えは、毎年行わずに、1~2年おきくらいにする。
シンビジウムは植え替えが好きではないので、回復するのに時間がかかり、毎年花を咲かせるのが難しくなる。
株分けしたものは、寄せ植えにしない。 
生存競争を初めて、葉や根ばかり成長させて、花芽をつけなくなる。
「植え替え・株分け」を必要とする株の目安
鉢いっぱいに成長して、新たにバルブを作るスペースがなくなった時。
根がいっぱいになり、根により株が押し上げられて、株元が縁よりも上に持ち上がってしまった時。
水を与えても、こぼれてしまう。
排水性のよい、細長い形の鉢が適している。
シンビジウムの根は、下に伸びる性質がある。
2回りほど大きいものに植え替えると、大きく育つ。
鉢植え用土
シンビジウム用の市販のものがお手軽でよい。
軽石にバークを2~3割混ぜたものが多い。
株分けはバルブを2個以上セットにする
なるべく根を傷めないように注意して、2個以上のバルブをセットにして分ける。
手で分けられない時は、ハサミで切り分けてもよい。
根がからまっている時は、切り落としてもよい。
「植え替え・株分け」の手順
花茎を元から切る。 
まだ花が咲いていたら、切花で楽しむ。
支柱を取り除く。
鉢から株を出す。
木づちで鉢の縁をたたくと、鉢を傷つけずに抜くことが出来る
鉢底ネットと鉢底石を敷く。 
花茎のついていた方にゆとりを持たせてすき間を作る様に株を置く。 
花茎のついていた方に伸びて行く。
すき間に用土を入れ、なじませる。 
メモ - 深さの浅い鉢に植える時
根をバッサリ切る。
ハサミよりノコギリの方が便利。
バルブと根の付け根は大事な場所なので、傷つけないようにする。
メモ - 古い鉢底石は再利用出来る
一度使用した古い鉢底石は、漂白剤につけてよく洗った後、真水ですすいでから使用する。
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 シンビジウム〔Cymbidium〕の 四季管理
【開花中】 (冬~春)
※品種や環境により異なるが、12月~5月くらいが開花期になる。
室内に取り入れる。
明るい窓辺でレースのカーテン越しの日を当てる。
(少し涼しいくらいの場所がよい。)
→ 夜の温度は、13~15℃くらいが適温。
  5℃以下では、花や蕾が枯れてしまう恐れがある。
全てが咲ききらない内に、花茎を切り、切花で楽しむ。
→ 花後の生育が順調になり、翌年もよい花がつきやすくなる。
水やり
1週間に1回、コップ1杯ほどの水を与える。
※約200mlくらいの水の量。
肥 料
冬の生育休止期は、開花中でも花後でも与えない。
→ 春に新芽が出たら、与える。
【春】
生育期になる。
戸外に置き、1日4時間以上、直射日光に当てるようにする。
→ 軒下かベランダなど。
新芽かきを行う。→ 多過ぎる新芽の数を制限する。
→ 定期的に点検する。
ヤエザクラが散る頃に戸外に出して、西日を除いた日光によくあてる。
→ 外に出す時期が早すぎると、ダメージを受け、新芽の発育が遅れる。
水と肥料を与えて、株を充実させる。
水やり
4月~7月くらいまで、毎日1回たっぷり水を与える。
肥 料
3月頃から7月頃まで、液体肥料を与える。
→ 週に1回。
3月~7月まで、月に1度、緩効性肥料を与える。
→ 月に1回。
  N:P:K  10:10:10
植え替え・株分け
4月~5月が適期。
♪ダメージが大きいので、毎年行わない。
 → 必要とする株を見極めて実行する。
【夏】
生育期。
強い日光と高温は避ける。特に夜間は温度を下げる様に工夫する。
葉も日焼けを起こすので、打ち水をしたり、葉水をして温度を下げる。
暑さに強いが、30℃以下の方が順調に生育する。
特に、蕾が出来てから高温に接すると落蕾する恐れがある。
ハダニの発生に注意する。
→ 見つけたら殺虫剤をかける。
水やり
4月~7月は、毎日1回たっぷり水を与える。
8月~9月は、朝夕2回たっぷり水を与える。
肥 料
3月から7月頃まで、週に1回、液体肥料を与える。
3月~7月まで、月に1度、緩効性化成肥料を与える。
大型株 → 大1
小型株 → 小1
N:P:K  10:10:10
8月は与えない。
【秋】
生育期から休止期に移行する時期。
戸外に出して、西日を除いた日光によくあてる。
生育中は、水と肥料を与えて株を充実させる。
花茎が伸びてきたら、倒れないように支柱を立てて誘引する。
花芽は秋の初めのころにできる。
花茎が伸びてきたら、室内に取り入れる。
明るい窓辺でレースのカーテン越しの日を当てる。
(少し涼しいくらいの場所がよい。)
→ 夜の温度は、13~15℃くらいが適温。
  5℃以下では、花や蕾が枯れてしまう恐れがある。
新芽かきを行う。
→ 花芽の成長を阻害するので、取り除くようにする。
水やり
花芽が出来たら、たっぷり水を与える。
花芽が出来ると水をよく吸うようになるが、水が足りないと花茎が短くなったりする。
花に支柱をたてる
花茎が伸びだしたら、成長に合わせて支柱を立てて、ささえる。
蕾のうちは柔らかいので、曲がって出てきたり、方向が悪い時は、曲げて修正出来る。
花茎が下垂するタイプもアーチに合わせた支柱を立てる方がきれいになる。
肥 料
9月~11月まで、月に1回、緩効性化成肥料を与える。
大型株 → 大2
小型株 → 小2
N:P:K  0:16:15 (リン酸・カリ肥料)
生育休止期になったら与えない。
開花中も花後も必要ない。
【冬】
生育休止期。
最低温度が10℃になったら室内に取り込む。
室内の明るい窓辺で、レースのカーテン越しの日を当てる。
(少し涼しいくらいの場所がよい。)
乾燥に気をつける。
→ 夜の温度は、13~15℃くらいが適温。
  5℃以下では、花や蕾が枯れてしまう恐れがある。
  暖房機の温風に当てないように注意する。
水やり
花芽が出来たら、たっぷん水を与える。
花芽が出来ると水をよく吸うようになるが、水が足りないと花茎が短くなったりする。
水やりは午前中に行う。
夜まで水が残ると、水温が低くなり根を冷やして株を痛める原因となる。
朝の水道水は冷たいので、しばらく(あるいは前日から)汲み置きしたものを使うようにする。
花に支柱をたてる
花茎が伸びだしたら、成長に合わせて支柱を立てて、ささえる。
蕾のうちは柔らかいので、曲がって出てきたり、方向が悪い時は、曲げて修正出来る。
花茎が下垂するタイプもアーチに合わせた支柱を立てる方がきれいになる。
肥 料
生育休止期なので、与えない。
開花中も花後も必要ない。
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