特徴－クチナシ〔梔子〕－植物

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クチナシの特徴

クチナシ〔梔子〕とは

　クチナシは、美しい純白の花を咲かせる花木で、ビロードの様な質感のある白い花びらが光沢のある鮮やかな緑葉の中でひときわ目立つ。
　花期に甘くて濃厚な香りを漂わせるクチナシは３香木の一つとされる。

※	一重花と八重花があるが、着色料などに使用される果実が出来るのは一重花だけ。

クチナシ〔梔子〕の特徴

◇

純白の美しい花を咲かせる。

　ビロードの様な質感で、厚みのある花びらを持つ。

◇

光沢のある美しい緑色の葉を持つ。

◇

甘くて濃厚な強い香りを発する。

　→ 虫が寄り付きやすい。

◇

果実は、きんとんの着色料などに使われる。

栗飯や、きんとん、たくあんなどの着色などに使用されている。

◇

公害に強く、過酷な環境にも適応する。

　→ 街路樹によく使用されている。

名　称	クチナシ　〔梔子〕
英　名	Gardenia　　（ガーデニア）
類　別	アカネ科 [Rubiaceae] 　クチナシ属 [Gardenia]
学　名	Gardenia jasminoides
原産地	日本、中国、台湾、インドシナ、ヒマラヤ
性　質	半耐寒性　常緑広葉樹　低木
用　途	庭植え、　容器栽培、　切花、　盆栽
花言葉	「私は幸せもの」
開花期	６月～７月

※	日本では本州南部～四国・九州・沖縄の野山に自生している。
	暖かく、湿潤な場所を好む。
◇	古代から生き延びてきた植物で、恐竜時代には草食性恐竜の食料になっていたと考えられている。

「３香木」

クチナシの花は香りがよく「３香木」の１つとされている。

※	「３香木」とは　キンモクセイ　〔金木犀〕　クチナシ　〔梔子〕　ジンチョウゲ　〔沈丁花〕

名前の由来

クチナシ　　－　和名

果実が秋に熟しても、口を開いて種子を散布しないところから、「口無し」とされたことに由来する。

	通常、植物の種子は口を開いて種子を散布する。
	将棋盤や碁盤の脚はクチナシの実をかたどり、「口無し」を示すという。

梔子　　　－　漢字名

果実の形が酒を入れる「とっくり」に似ていることから、とっくりを意味する「梔子」となった。

Jasminoides　　　－　種名　（学名）

「ジャスミンのような」という意味がある。

クチナシ〔梔子〕の詳細

クチナシの木は、１ｍ～５ｍほどの高さに成長する。

※	小さくコンパクトにまとまるタイプのものや、小さく横に這う性質のものなどもあり、鉢植えや寄せ植えなどに向いている。（40cmほど。）

葉にはツヤがあり、葉脈がはっきりしていて、葉がデコボコした感じがする。

※	葉がきれいなので、花がなくても観葉植物になる。
※	丸い葉の品種は、マルバクチナシという。

斑入り葉や、丸い葉のものなどの園芸品種もある。

クチナシの花

クチナシの花は、初夏に花びらの厚い純白の花を咲かせる。
日がたつと徐々に黄色みを帯びてきて、そのまま枯れる。

※	白い花はたくさんあるが、クチナシの花に勝る純白の花はない。
※	純白で美しい花であるが、すぐに張りがなくなり色も黄ばんで見苦しくなる。しかし、色あせても香りは残存する。

甘い香りがとても強く、虫も人も引き寄せられる。

※	雨上がりの後などには、特によく香る。

一重と八重（園芸品種）がある。

※	一重咲きの品種は、秋に果実が実る。

花の利用

◇	食用にされる。
	茹でて、酢の物やサラダにするとおいしい。。
◇	紅茶に浮かべる。
	花の香りをお茶に移して楽しむ。

クチナシの果実

黄赤色の実をつける。
飛鳥時代から、食品の着色料や布地の黄色染料などに使われてきている。

※	八重咲きの花は、果実をつけない。
◇	栗飯や、きんとん、たくあんなどの着色に使用される。
◇	染料はクチナシ染めという。
◇	漢方にも用いられている。
	消炎・止血・解熱・鎮静など。