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マンネングサ 〔万年草〕
写真「マンネングサ〔万年草〕の花」
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 マンネングサ〔万年草〕とは
 「マンネングサ」とは、ベンケイソウ科マンネングサ属マンネングサ亜属の総称で、地面をはう性質があり、グランドカバーに向くといわれる多肉植物。
いくつかの種類があるが、日本産の品種はかわいらしい黄色い花を咲かせる。
 以前はベンケイソウ属であったが、分割されて「マンネングサ」はマンネングサ属になったという経緯がある。
キリンソウ属の名が使われたこともあるという。
外国産では白い花を咲かせるものもある。
「セダム」という別名で流通することもある
 名前がお洒落なためか、属名の「セダム」という名で広まるようになってきている。
しかし「セダム」は、マンネングサ属の園芸種の総称であり、マンネングサ亜属以外の亜属をも含める広義的な名称でもある。
 様々なタイプの多肉植物がある。
人により「マンネングサ」と「セダム」ではイメージするものが異なる場合もある。
名 前  マンネングサ 〔万年草〕
別 名  セダム
英 名  Stone crop
類 別  ベンケイソウ科 [Crassulaceae
 マンネングサ属 [Sedum]
性 質  耐寒性 多年草 多肉植物
原産地  北半球、 東アフリカ(一部の高山)
用 途  庭植え、 鉢植え、 グラウンドカバー
マンネングサ属[Sedum]は、オーストラリアや寒冷地を除く、ほぼ世界各地に生育する。
きれいな黄緑色の小さな葉と茎で地を這うように覆いつくし、花期には茎の先端に鮮やかな黄色い花を咲かせる。
小さいが、一面に黄色と黄緑色に覆われると、きれいなカーペットになる。
品種により、葉の形や花形などが異なるが、判別が難しいものもある。
開花時期
【4月 ~ 6月】
種類により異なる。
写真「マンネングサ〔万年草〕の花」
マンネングサ〔万年草〕の品種
日本産には20種ほど生息するが、帰化植物も着実に増えている。
一見するとよく似ている品種が多く、大雑把に「マンネングサ」と呼ぶことも多い。
北海道には自生息していない。
マンネングサの共通する特徴は、日当たりを好み、水切れに強く、繁殖力旺盛なこと。
過酷な条件のもとでも、勢力を広げて野生化している。
しかし、花と葉の色が美しいためか、雑草とみなされてはいない。
よく見られる品種
 コモチマンネングサ 〔子持万年草〕
[Sedum bulbiferum Makino]
春になると急に成長しだし20cmほどに伸びる。
やがて星型の黄色い花を茎の先端に沢山咲かせる。
 茎が柔らかいので、長く伸びるとしだれるようになる。
葉の元にムカゴ(不定芽)を無数に作って繁殖するのが特徴。
梅雨時になるとムカゴは親から離れ、地面に定着する。
 名前の由来は、小さな芽を子供に見立てたもの。
 冬越しするまで、あまり成長しない。
繁殖力旺盛で、どこにでも進出して勢力を広げる。
 ただし花粉が出来ないので、種子は出来ない。
日本産マンネングサの代表的品種。
 少し湿り気のある場所を好む。
開花時期
【5月 ~ 6月】
 メキシコマンネングサ 〔墨西哥万年草〕
[Sedum mexicanum Britt]
都市などに帰化した植物。
 メキシコで採取した種から育てたものが最初であったため、メキシコという名がついているが、原産地は不明。
多肉植物らしいぷっくらした葉を、茎から3~5個輪生する。
花茎の上部で5~6本に枝分かれし、水平に開いた頂点に鮮やかな黄色い花をいっぱいに咲かせる。
よく結実して、種が出来る。
 日本産のマンネングサは、種の出来ないものがある。
開花時期
【4月 ~ 6月】
 メノマンネングサ 〔雌の万年草〕
[Sedum japonicum Sieb]
高さは10cmほどであるが、茎は長く地表を這っていることがある。
ぷっくりした葉で養分を作る性質があり、根はあまり発達していない。
日本産のマンネングサ。
開花時期
【4月 ~ 6月】
 ツルマンネングサ 〔蔓万年草〕
[Sedum sarmentosum Bunge]
蔓(つる)を出すのが特徴で、ぷっくりした葉は3個輪生する。
河原や石垣などに好んで生える。。
原産地は朝鮮から中国あたりとされ、古くから帰化植物になっている。
開花時期
【5月 ~ 7月】
 ハママンネングサ 〔浜万年草〕
[Sedum formosanum]
海岸の岩場などに生えている。
 乾燥した場所ではなく、雨水が溜まる岩の窪みなどを好む。
肉厚の葉を互生し、高さは15cmほどになる。
日本産のマンネングサ。
開花時期
【4月 ~ 6月】
 タイトゴメ 〔大唐米〕
[Sedum formosanum]
ぷっくらとふくらんだ葉を「大唐米」に似ていることから名づけられた。
 「大唐米」とは米の一種。
 粒が小さく細長い形をしていて、薄い赤斑のあるもの。
 (タイトウマイとも言う。)
星型の黄色い花を咲かせる茎は、肉厚の葉を互生し、高さは15cmほどになる。
花の咲かない葉だけの茎は、葉が重なるようにくっついて、一見すると花のように見える。
 冬季には紅葉する。
日本産のマンネングサ。
開花時期
【5月 ~ 7月】
モコチマンネングサ〔子持万年草〕 の写真
写真「マンネングサ〔万年草〕の花」 写真「マンネングサ〔万年草〕の花」
 マンネングサ〔万年草〕の栽培
丈夫な多肉植物で、特に気を使う必要のない栽培やさしい植物。
乾燥にも強く、過保護にする必要はない。
望まない場所にまで進出することがあるのが難点といえる。
品種により性質が異なるものがある。
特に「セダム」という名で購入したものは、他の多肉植物の栽培法を参考にした方がよい場合もある。
鉢植え
底の浅い鉢を使う。
根を深くはらない。
場 所
日当たりのよい場所。
品種によるが、半日陰でもよく育つ。
高温多湿は苦手。
ロックガーデンやグラウンドカバーに向くとされる。
グラウンドカバー
地を覆うように成長するので、庭一面に植えてもよいが、踏みつけると潰れて見苦しくなるので、通路などに植える場合は、敷石などの足場を作る。
水やり (鉢植え)
鉢植えは、やや控えめに与える。
乾燥には強い。
地植えは特に与える必要がない。
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