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パフィオペディルム
パフィオペディルムの花(写真) パフィオペディルムの花(写真)
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 パフィオペディルムとは
 パフィオペディルムとはラン科パフィオベディルム属の植物で、やや小型で花色が地味なラン植物。
 暗くてさえない花色が多かったが、品種改良により明るくかわいらしい花色が生れている。
古くはラン科シプリペディウム属に分類されていたが、1970年頃に新たにパフィオベディルム属が作られる。
パティオペディラムともいう。
 パフィオペディルムは地味な花と小ぶりなところなどが東洋ランに通じるところがあるが、洋ランの仲間とされている。
 しかし洋ランでありながら、カトレアやシンビジウムの様なバルブがない。
名 前  パフィオペディルム
別 名  パフィオペディラム
英 名  Lady’s slipper (レディース・スリッパ)
類 別   ラン科 [Orchidaceae]
  パフィオペディルム属 [Paphiopedilum]
性 質  地生蘭/半着生蘭 多年草
原産地  インド北部から東南アジア
用 途  鉢植え
開花期  12月中旬 ~ 3月中旬
開花期は品種により異なる。
気候が合えば周年開花する。
日本へは明治時代に渡来している。
パフィオペディルムの花(写真) パフィオペディルムの花(写真)
パフィオペディルムは個性的な花が多い
パフィオペディルムの栽培はタネから育てる方法が多く行われているため、親と同じ性質を持たずに、一つ一つ個性的なものが多い。
花や葉などが、それぞれ微妙に異なる。
株分けにより増やすことも出来る。
 株分けの適期は3~4月。
洋ランの多くは「メリクリン」という方法により、いわばクローンの様に親と全く同じ性質をもつランを大量に作る事が出来る。
そのため、街中には全く同じランの花があふれている。
(まるで造花の様にも感じられる。)
 パフィオペディルムはランの中でも全体的に小型で、室内に置く鉢植えに最適なサイズといえる。
 斑入り葉の品種が多く、様々なタイプの柄があるので面白い。
花の特徴
 パフィオペディルムの花は典型的なランの形をしているが、その中でも特徴的なのはリップと呼ばれる袋状の花弁。
中心の花弁の一つが袋状になっているため、ユニークな呼び名がつけられている。
レディース・スリッパ(淑女のスリッパ)
ビーナスのスリッパ
 花は40日~50日もの間咲き続ける。
リップの役割
 リップと呼ばれる袋状の花弁は、花弁を運ぶ昆虫を誘いこむためのものと考えられている。
 袋の中に入った昆虫が外に出ようともがいている間に完璧に受粉させることが出来るという。
リップとは唇弁(しんべん)の一種。
食虫植物にも同じような袋を持つものがあるが、そちらの方は袋の中に虫を閉じ込めて食べてしまう。
パフィオペディルムの写真
パフィオペディルムの花(写真) パフィオペディルムの花(写真)
 パフィオペディルムの園芸分類
 パフィオペディルムは実生により繁殖していくので、様々なタイプのものがあるが、園芸的に6つのタイプに分けることが出来る。
モーディエ タイプ
 モーディエタイプは一番よく知られているパフィオペディルムの代表的存在で、2枚の花びらが細くて横に張り出している花型が特徴。
花色にはグリーン、紫の褐色、赤黒い色合いのタイプなどで、パフィオペディルムの中でもやや明るい色合いが多く、とても人気がある。
モーディエタイプは古くからある交配種で、この花に似ているパフィオペディルムはすべてモーディエタイプと呼ぶ。
原種にもモーディエタイプがある。
 白い斑入り葉が美しいが、日差しが強いと葉焼けしやすい。
 最低温度は10度以上必要とする。
主な原種 シグマトペタラム亜属
Paphiopedilum Sigmatopetalum
整形タイプ
 整形タイプは、花型が円形に近く整った形をしているもので、交配を繰り返して作り出されたもの。
 花色は黄色系、茶色系、赤系、白系など豊富にある。
モーディエタイプよりもややシンプルな色合いが多い。
 日差しに弱いが、モーディエタイプよりは強い。
 最低温度は8度以上必要とする。
主な原種 パフィオペディラム亜属
Paphiopedilum Paphiopedilum
花の大きさが小輪から大輪まである。
 (5センチ~15センチ以上)
多花性タイプ
 多花性タイプは、1本の花茎に多く花を咲かせるもの。
 花色は茶褐色の入った地味な色合いが多い。
ほとんどのパフィオペディルムは1本の花茎に1つだけ花を咲かせる。
花のつき方は品種により様々であるが、花茎の長さが80cm以上になるものもある。
 多花性タイプの原種は、パフィオペディルムの中で一番日光に強く、水を好む性質がある。
 最低温度は15度以上が望ましい。
主な原種 ポリアンサ亜属
学名 Paphiopedilum Polyantha
赤道近くの高知に自生している。
葉の長さが50センチ以上もあり、花茎も30センチ以上のものが多い。
他の原種 コロクペタラム亜属
学名 Paphiopedilum Cochlopetalum
1つの茎に5~10輪ほどの花を咲かせる。
ブラキペタラム タイプ
 ブラキペタラムタイプは、ミニサイズのパフィオペディルム。
 花色が豊富で華やかなものも多い。
花型は整形タイプに似たものが多い。
小さくてかわいらしいので、人気がある。
 品種改良により、寒さに強く栽培のやさしい品種が増えている。
 最低温度は10度以上が望ましい。
主な原種 ブラキペタラム亜属
学名 Paphiopedilum Brachypetalum
7~8センチほどの大きな花を咲かせる。
葉の長さは10~15センチほど。
パービセパラム タイプ
 長い花茎を特徴とするパフィオペディルム。
 花のサイズも大きく、10センチほどのものが多い。
 花色も豊富で、ピンク色や黄色、白色、緑色などの原色も多く印象的な花となっている。
1970年代以降に発見された原種に多くみられるタイプで、比較的新しい園芸品種が多い。
 品種改良により、多花性の性質をもつ品種も生まれている。
 最低温度が5度程度でも栽培買うのな種類もある。
主な原種 パービセパラム亜属
学名 Paphiopedilum ParvisePalum
花色が豊富で、よい香りの品種もある。
その他のタイプ
 パフィオペディルムには個性的な花が多く、上記5つのタイプに分類出来ないものも多く存在する。
別のタイプのものから交配させたものもあり、正確に分類するのも難しくなっている。
 長い花茎に小さな花を咲かせるタイプのものや、小さい花に沢山の斑点が入るものなど、様々ある。
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