小さな 園芸館 
 小さな園芸館 > 植物 > バラ〔薔薇〕>バラの栽培
バラ 〔薔薇〕       … バラの栽培 …
バラ〔薔薇〕の花(写真) バラ〔薔薇〕の花(写真) バラ〔薔薇〕の花(写真)
小さな園芸館
  花の写真一覧
  植物の索引一覧
  園芸用語
  剪定の基本
バラの特徴 バラの系統 バラの香り バラの植え付け バラの栽培 モッコウバラ バラの写真
 バラ栽培のポイント
バラ栽培は手間がかかる。
品種により手入れが異なる。
バラ栽培には剪定が不可欠。
害虫駆除に苦労する。
日光が必要。
肥料を好む。
地植えのバラは、(必要以外の)過保護もよくないとされる。
栽培するバラの品種(または性質)を知る必要がある。
 バラの手入れ・管理
バラには数多くの品種があり、性質も様々あるので手入れ・管理の方法もそれぞれ異なる。
バラを購入する際には、そのバラの性質と、どんな手入れが必要なのかを確認するようにする。
間違った剪定などを行なうと、花が咲かなくなったり、生育に問題が発生する恐れがある。
 元来バラは丈夫な植物なので、地植え栽培などではかなり放任栽培でもよいこともある。 
バラはたくましく育てるのが基本で、過保護によりうまく育たないこともある。
 ただし新しい品種のバラは、繊細な性質のものが多く、的確な手入れを必要とするものもある。
バラの栽培場所
日当たり・風通し・水はけのよい場所。
半日以上は日に当たる場所が必要。
枝が風でゆらぐことにより、発芽が促進される性質がある。
新しい品種のミニバラなどの中には、日当たりに弱いものもある。
【鉢植え】
日当たりと風通しのよい場所に置く。
雨が当たらない様にする。
雨にあたると病気になりやすい。
 → 雨にあたると病気になりやすい。
夏は、できるだけ強い日ざしや西日を避けた場所に移動します。
また、コンクリートの床の輻射熱を防ぐためにも、直置きは避け、鉢はスタンドや棚に置きましょう。病気を避けるためにも、
鉢土がかたくなった時は、適宜土を柔らかくする。
特に表面がかたまってしまうと、水が内部までゆきとどかなくなる。
【夏の鉢植え】
強過ぎる日ざしや、西日の当たらない場所に移動する。
特にミニバラなどは、強い差しに弱い傾向がある。
日中高温になるコンクリートの床などに直置きしない。
鉢を、スタンドや棚の上に置くようにする。
 二重鉢にして鉢の温度を下げる
鉢を高温にさらすと、根が高温で傷むこともある。
それを避けるために、バラの鉢を一回り大きな鉢の中に入れて、鉢の表面温度を下げるという方法もある。
水やり
【地植え】 特に与える必要はない。
あまり過保護に育てると、弱い株になってしまう。
【容器栽培】 表土がかわいたら、たっぷりと与える。
与えすぎもよくないが、乾燥しすぎると枯れることもある。
→ 特にミニバラは水切れに弱いので注意する。
冬季
【容器栽培】 週に1~2回程度、控えめに与える。
冬は休眠期なので、与えすぎない。
肥 料
バラは肥料を好むので、定期的に肥料を施すようにする。
根の先端部分で肥料をよく吸収するので、そこに肥料を与えるようにする。
鉢植えの置き肥では、鉢の縁に数ヵ所分けて置き、乾燥しないように新しい土を少しかぶせておく。
3月 ~ 11月
定期的に肥料を施す。
花後には、必ず肥料を施す。
四季咲き性のバラは、常に立派な花を咲かせ続けるように、肥料をかかさないようにする。
肥料の目安
液体肥料 週に1回程度
固形肥料 月に1回~2回程度
寒肥 (1月 ~ 2月)
冬の寒い時期に肥料を施すことを寒肥という。
寒肥にはゆっくり効く有機質肥料を使用する。
地植えのバラは、株の周囲に4か所ほどの穴を掘り、各穴に肥料を混ぜ入れる。
肥料の目安
牛ふん堆肥 2つかみ
油かす 1つかみ
花柄摘み
花後は、早めに花柄摘みをして、切花として楽しむ。
株のためには、花を早めに切り取る方がよい。
房咲きのバラと、1輪咲きのバラとは、摘み方が異なる。
→ 次のバラの剪定欄を参照。
 バラの剪定
剪定の適期
【1月 ~ 2月】 休眠期
【8月下旬 ~ 9月上旬】 四季咲きタイプの花後に該当する
夏の終わりには、早めに花摘みをして、枝を半部ほどに切る。
液体肥料を与え、秋の花を咲く準備をさせる。
ミニバラの剪定
ミニバラは、鉢植え用に改良された新しい品種なので、基本的にはいつでも剪定することが出来る。
戸外で管理する場合は、通常のバラと同様に管理する方がよい。
 花後の剪定
1輪咲きのタイプのバラ
花の咲いている枝を、2枚から3枚ほどの葉を残して、葉の5ミリほど上で切る。
5枚葉以上ある大きな葉の外側に向いている葉の上が最適。
花の咲いている枝の中間くらいで切るのがよいという説もある。
葉数が少ない時は5枚葉にこだわらなくてもよい。
園芸家のにより、。
房咲きのタイプのバラ
咲いた花の、茎の付け根から5ミリほど上で、1本の花茎だけ切る。
他の花も同様に切っていき、房にある最後の花が咲いたら、花茎ごときり取る。
切る取る場所は、花枝の半分ほどにある外側に向いている5枚葉の上5ミリほど上。 小さな株や短い枝の場合は、花茎のある枝の1/3ほどの場所にある新芽の上で切る(葉の付け根に新芽が出来る。)
早めに花を摘むと、残りの花に養分が回っていく。
 冬の剪定
バラは通常、冬になると落葉するが、中には落葉しないものや、いつまでも花を咲かせているものもある。
そんな場合は、強制的に落葉させる方がよいとされる。
四季咲き性のバラは通年常緑でもよい。
剪定の前に落葉させる
いつまでも花が咲いている場合は、切り取って切花にする。
ずっと咲かせていると、春の開花に悪影響を及ぼす。
葉が落ちない時は、手で取り除き、休眠させる。
葉が落ちないと休眠しない。
植え替えする時は、先に植え替えを行って根の状態などを確認した後に剪定する。
1/2~1/3程度の高さに剪定する。
剪定の方法 (一般的な方法)
バラのタイプにより、剪定方法が異なることがある。
葉が落葉した冬に、不要枝の整理や切り戻しを行い、株を若返らせる。
 → 残した枝充実させ、脇芽から元気な枝を成長させる。
また、高さを抑えることも出来る。
 → 目安としては、50cmほどの高さ。
2~4芽残して、芽の上5mmほどの所で切る。
切口は芽の方を少し高めになる様に斜めに切ると、水がたまらない。
なるべく外芽で切るようにする。
外芽とは、新芽が株の外側に向かって伸びていく芽のこと。
芽が内側に向かって伸びていくと、枝が込み合ってしまう。
勢いよく伸びた枝(シュート)は残す。
成長期には太い枝を切らないようにする。
つるバラの剪定は、誘引とセットで行う。
 → 詳細は後述。
剪定の方法 (半つる性のタイプ)
2/3くらいの茎を残すようにする。
通常は、支柱を立てて、誘引する。
不要な枝
不要な枝や弱い枝を切り、枝数を制限し、残った枝を充実させ、シュート枝を出すようにする。
目安としては、新しい元気のよう枝を3~4本ほど残す。
古い枝
枯れた枝
弱い枝・細い枝
内側に向かう枝
少ないシュートが内側に向いている場合は、生かすこともある。
バラのトゲ
バラの手入れをする時に、トゲで怪我をする恐れがあるので、手間がかかるがトゲを取り除くと安心して手入れをすることが出来る。
バラのトゲは、花つきや生育に影響ないとされている。
古い枝にある古いトゲ
横に押すと、ポロリと取れるので、丁寧に取っても問題ない。
古いトゲは、茶色く変色していることが多い。
はさみで切ってもよい。
若い枝にある若いトゲ
横に押して取り除こうとすると、幹の皮まで一緒にはがれる事があるので無理に取らない方がよい。
はさみで先端を切るだけにしておく。
若いトゲは、緑色をしていることが多い。
バラの品種を考慮する
ハイブリット系の木立ち性で大型の花を咲かせるタイプのものは、大胆に剪定してもよい。
枝数を制限して、高さもバッサリ低くしてもよい。
半木立ち性のものや、つる性タイプのものは、細かい枝にも花が咲くので、長めの剪定でもよい。
ミニバラ
1/3ほどに切り戻す。
芽のある節の上で切る。
つるバラの剪定と誘引
切った所から枝が伸びて、その枝に花が咲くので、すべての枝を切り戻して花を多く咲かせるようにする。
枝ぶりとバランスを見て、新芽の上で切り戻す。
赤い未熟な枝は、硬く、しっかりした枝の位置まで切り戻す。
込み入り過ぎた枝や、弱々しい枝、枯れた枝などは取り除く。
誘 引
剪定しながら、枝を誘引して、麻紐などで軽くとめる。
紐を張ったり、テトリスを置いたりして誘引する。
芽を上にして、枝を水平に倒し、麻紐などで軽くとめる。
複数の芽から新しく伸びた枝が、上に伸びていき、花を咲かせる。
枝と枝の間隔を十分にとり、バランスよく枝を配置していく。
花を株全体にバランスよく咲かせるようにする。
誘引場所からはみ出した枝は、切り取る。
アーチに誘引する。
大きな枝を、真っ直ぐアーチに添わせていく。
最初に太くて元気のよい枝から誘引するとやりやすい。
アーチの大きさにより、1本~複数本の基幹を作る。
弧を描くアーチは、両側につるバラを植える。
型側にだけ植えて、反対側は下に這わせていくようなことはしない。
大きな幹から伸びた脇枝は、左右交互に誘引する。
アーチからはみ出した枝は、切り取る。
株元に花が咲かなくなったら、株元から剪定する。
幹が太く古くなると、株元に花が咲かなくなるので、剪定して花芽がつくようにする。
 鉢植えバラの植え付け・植え替え
バラの植え付け・植え替えのポイント
休眠期に植え付け・植え替えを行なう。
継ぎ目は地中に埋めない。
 埋めると台木から発芽することがある。
鉢植えは、1年~2年ごとに植え替える。
バラの鉢植えは、1年~2年ごとに植え替える。
また、購入後はすぐに2回りほど大きな鉢に植え替えるようにする。
根のチェックも兼ねて毎年行うのが理想的。
適期以外の時期に植え替える時は、根を傷めないように気をつける。
植え替え後には、水をたっぷり2回ほど与え、土と根をなじませる。
根のチェックも兼ねて毎年行うのが理想的とされる。
適期以外の時期に植え替える時は、根を傷めないように気をつける。
植え替え・植え付け適期
【1月 ~ 2月中旬】
土を落として、根をチェックする。
基本的には、落葉期に行なえる。
他の時期に、植え付けや植え替えを行う時は、根鉢をくずさない。
鉢植え用土
最近はバラ栽培専用の「バラ用培養土」が販売されている。
自分で配合する場合は、基本用土に肥料を適量加える。
植え付け・植え替えの詳細
 バラの害虫
バラは多くの害虫の被害を受ける植物である。
よく見回りをし、被害が拡大する前に早期発見するようにする。
また害虫の発生しやすい時期は、1週間に1度くらいの割合で薬剤を散布しておくと安心できる。
バラに害虫はつきもので、無農薬で育てるのはかなり難しい。。 しかし無農薬で栽培を試みる人もいる。
コガネムシ
成虫は花を食し、幼虫は地中で根を食べる。
鉢植えの鉢の中に複数のコガネムシの幼虫が住みつくと、枯れる恐れがある。
発生時期
成虫 【7月 ~ 9月】
幼虫  … 成虫するまでに1~2年もかかるものがいる。
防除方法
成虫
目立つムシなので、よく見回りをすれば発見できる。
見つけ次第捕殺する。
コガネムシがいる木は、早朝に木をゆすると落下して死んだふりをする。
幼虫
鉢植えは、毎年植え替えをして根に以上がないかチェックする。
鉢ごと水に半日ほどつけると、死んでしまう。
※元気な木にだけ有効。
カミキリムシ
バラの株元を食べる。
成虫が株元に卵を産み、幼虫が食害する。
発生時期
【6月 ~ 7月】
防除方法
成虫の発生時期に、網目の粗いネットなどで株元を覆う。
ネットが足にひっかかるので、近づいてこない。
カイガラムシ
白いカビのようなカイガラムシがつきやすい。
駆除方法
高い水圧の水を勢いよくかけると、吹き飛ばすことができる。
ハブラシでこすっておとす。
被害がひどい時は薬剤を散布する。
アブラムシ
新芽や花の蕾などに小さなアブラムシが大量に発生することがある。
樹液を吸うので、バラが弱る。
病気を媒体する恐れもある。
 →排泄物の上にすす病が繁殖して黒くなることもよくある。
発生時期
【3月 ~ 10月】
特に、春と秋に多く発生する。
駆除方法
手で取り除く。
 数が少ない時は有効であるが、新芽を傷める恐れもある。
少し薄めた牛乳液や、薄めた重曹液などをスプレーする。
市販の防虫剤をかける。
ハダニ
葉の下から水を勢いよくかけると、吹き飛ばすことができる。
小さな園芸館
 花の写真一覧
 植物の索引一覧
 剪定の基本
 水やりの基本
 用土の基本
 肥料の基本
 園芸用語 
 秋に咲く花
 
 季節の花
 春に咲く花
 初夏に咲く花
 夏に咲く花
 秋に咲く花
 冬に咲く花
 
 年間の花こよみ
 1月に咲く花
 2月に咲く花
 3月に咲く花
 4月に咲く花
 5月に咲く花
 6月に咲く花
 7月に咲く花
 8月に咲く花
 9月に咲く花
 10月に咲く花
 11月に咲く花
 12月に咲く花
 
 花の色
 白い色の花
 赤い色の花
 青い色の花
 黄色い色の花
 紫色の花
 ピンク色の花
 オレンジ色の花
 
 年間の園芸作業
 1月の園芸作業
 2月の園芸作業
 3月の園芸作業
 4月の園芸作業
 5月の園芸作業
 6月の園芸作業
 7月の園芸作業
 8月の園芸作業
 9月の園芸作業
 10月の園芸作業
 11月の園芸作業
 12月の園芸作業
 
 月のこよみ
 1月のこよみ
 2月のこよみ
 3月のこよみ
 4月のこよみ
 5月のこよみ
 6月のこよみ
 7月のこよみ
 8月のこよみ
 9月のこよみ
 10月のこよみ
 11月のこよみ
 12月のこよみ
 
HOMEページ「小さな園芸館」
 バラの病気
根頭癌腫病 (コントウガンシュビョウ)
根にコブが出来る。
対処方法
コブの出来た根を切り取って焼却する。
土中に菌があり、弱った株に菌が移っていくと考えられる。
黒星病 (クロボシビョウ)
葉が部分的に黒く変色していく。
やがて葉の緑色の部分が黄色く変色していく。
そのまま葉が弱って、落葉することもある。
光合成が出来なくなるので、養分を取り込むことが出来なくなる。
雨などで、長い間濡れているとなりやすい。
6月~11月に多く発生する。
葉から翌年のための養分をたくわえるので、致命的な病気となる。
予防方法
風通しのよい日当たりに置く。
鉢植えは、長時間雨に当たらないようにする。
葉が長い間ぬれていると、なりやすい。
バークチップなどで、株元をカバーする。
水やりの際の水はねがなくなることで、病気予防になる。
また、保温・保湿効果もある。
 バラ栽培のトラブル
葉が黄色くなる
2つのケースが考えられる。
 「肥料切れ」と「水切れ」のサイン。
1)肥料切れ  … [葉が黄色く変色する]
バラは肥料を好むので、肥料切れの状態にならないように、普段から肥料をかかさないようにしておく。
植え付け時には元肥えを施し、緩効性の肥料を定期的に与え、開花期には液体肥料を与える。
対処方法
すぐに肥料を与える。
まずは即効性のある液体肥料を与えて様子を見る。
見栄えは悪いが、葉はそのままにしておく。
2)水切れ  … [葉が黄色く変色する]
夏によく見られる症状。
うっかりして乾燥させてしまうことがよくある。
対処方法
すぐに水やりを行う。
鉢植えの場合は、強い日差しを避け、半日陰に置く。
回復したら、日当たりのよい場所に戻す。
真夏の直射日光には置かない。
 → 9月中旬以降に戻す。
見栄えは悪いが、葉はそのままにしておく。
予防方法
受け皿に水をためて、底面給水させる。
※水切れを確実に防ぐための対処法。
 真夏などの臨時の場合に限る。
 水をためすぎると、根ぐされするので、1日で吸いきれるくらいの量の水を入れておく。
葉が黒ずむ
葉が黒ずむのは、葉やけのサイン。
強い日差しや、暑さ、高温乾燥などによる。
特に上の葉の方に発生することが多い。
予防方法
日中に水やりをしない。
日中に薬剤散布などを行わない。
見栄えは悪いが、葉はそのままにしておく。
葉が枯れる
葉が枯れこむのは、熱による障害の恐れがある。
対処方法
風通しをよくする。
鉢の場合は、
 → 壁際から離す。
 → 鉢と鉢の間隔をあける。
地植えの場合は、
 → 根元を覆う、草花を植える。
   (根を張る生育旺盛なものではなく、一年生のものなど)
 → 株と株の間隔をあける。
二重鉢にして、土の温度上昇を防ぐ。
鉢の場合は、鉢を二重にしておくと、土の温度上昇を防ぐことが出来る。外側の鉢にも土を入れるとべストであるが、鉢だけでも効果がある。
発泡スチロールやアルミホイルなどでもよい。
見栄えは悪いが、葉はそのままにしておく。
バラの特徴 バラの系統 バラの香り バラの植え付け バラの栽培 モッコウバラ バラの写真
バラ〔薔薇〕の 植え付け TOP
 当ホームページ掲載の記事、写真、イラスト等の無断使用はご遠慮ください。
(c) 2006 A Pretty Garden ALL Rights Reserved.