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サ ク ラ 〔桜〕
サクラ〔桜〕の花(写真) ヨコハマヒザクラ〔横浜緋桜〕の花(写真)
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  サクラ〔桜〕の原種・自生品種
 日本に自生するサクラの基本種は約10種類ほどであるが、野生化しているものは変種・自然交配等を含め約100種類もあるといわれている。
自生種の正確な品種の判別は難しいが、主な系列の品種にはそれぞれ特徴がある。
桜の歴史は古く、園芸改良されたものか自然交配により生まれた雑種かの区別が難しいものもある。
  日本に自生するサクラの基本種
エドヒガン 〔江戸彼岸〕
オオシマザクラ 〔大島桜〕
オオヤマザクラ 〔大山桜〕
カスミザクラ 〔霞桜〕
カワヅザクラ 〔河津桜〕
カンヒザクラ 〔寒緋桜〕
タカネザクラ 〔高嶺桜〕
チョウジザクラ 〔丁字桜〕 〔丁子桜〕
ナラヤエザクラ 〔奈良八重桜〕
マメザクラ 〔豆桜〕
ミヤマザクラ 〔深山桜〕
ヤマザクラ 〔山桜〕
エドヒガン 〔江戸彼岸〕
Cerasus spachiana
別名:「ヒガンザクラ」〔彼岸桜〕
名前の由来は、春の彼岸のころ咲くことによる。
枝垂れ性の「シダレザクラ」〔枝垂桜〕もある。
別名「イトザクラ〔糸桜〕
 エドヒガン〔江戸彼岸〕の花は葉の出る前に、萼の基部がつぼ形にふくらんだ小型の花を咲かせる。
 花数が多く、花色は上品な薄ピンク色をしている。
 全体に毛が多い。
エドヒガン〔江戸彼岸〕の仲間
ソメイヨシノ〔染井吉野〕
江戸彼岸は染井吉野の親としても有名なサクラで、染井吉野は江戸彼岸とオオシマザクラ〔大島桜〕の交配種と考えられている。
ベニシダレ〔紅枝垂〕
ジンダイアケボノ〔神代曙〕
日本各地に古い巨木がある
 本州、四国、九州の山地、朝鮮半島、中国などに分布していて、各地に巨樹や名木があり、天然記念物になっているものが多い。
山梨県武川村の「山高神代桜」(ヤマタカジンダイザクラ)は樹齢1800年~2000年の老木で、日本一大きい桜といわれる。
岐阜県根尾谷(ネオダニ)の「薄墨桜」(ウスズミザクラ)は、樹齢1500年といわれる。
岩手県盛岡市の「石割桜」(イシワリザクラ)は、巨岩を割って生えている。
山形県伊佐沢の「久保桜」も有名なサクラの老木。
オオシマザクラ 〔大島桜〕
別名: タキギザクラ 〔薪桜〕
名前の由来は、薪炭用に利用されたことによる。
薪炭用にする為に、伊豆半島・、三浦半島・、房総半島などで植林され、それが野生化したものもある。
 3月~4月頃に、葉と同時に白くて大きい花を咲かせる。
 八重咲きや、半八重咲きもある。
オオシマザクラ〔大島桜〕はヤマザクラに似たサクラで、海岸に適応した型にヤマザクラまたはカスミザクラから分化したといわれている。
〔大島桜〕はソメイヨシノの親としても有名。
また、〔大島桜〕とエドヒガンの交配種と考えられている。
オオシマザクラ〔大島桜〕の利用
【葉】
〔大島桜〕の葉には香りがあり、若葉を塩漬にして『桜餅を包む』のに使われる。
オオヤマザクラ 〔大山桜〕
Cerasus sargentii
別名: エゾヤマザクラ 〔蝦夷山桜〕
名前の由来は、北海道の山地によく見られることによる。
別名: ベニヤマザクラ 〔紅山桜〕
名前の由来は、紅色の花からきている。
 オオヤマザクラ〔大山桜〕は北海道の山地に多く自生するサクラで樹齢が長く、、日本各地に名所がある。
 本州中部では標高700~1000m(ヤマザクラより上の山地)の所に生える。
新潟県橡平(トチダイラ)のサクラ樹林は天然記念物。
 ヤマザクラの仲間で、ヤマザクラよりも少し大きな薄ピンク色の花を、赤褐色の若葉と同時に開花する。
北海道では5月に入ってから咲く。
オオヤマザクラの利用 (ヤマザクラと同じ)
【樹皮】
 小箱などの外側にはったり、薬用利用される(去痰剤)。
秋田県角館の樺皮細工(カバザイク)が有名。
サクラの樹皮は色つやがよいので好まれる。
サクラの中でも特にオオヤマザクラやヤマザクラなどの樹皮が好んで使用される。
【材】
 器具・家具・建築材、版画の版木
〔大山桜〕の仲間のサクラ材はやや硬い散孔材で良質とされる。
特に版画の版木にはサクラが最高ランクの材となっている。
最近はサクラ材が少なくなった為、カバノキ科のカンバ材がサクラ材といわれて流通している。
カスミザクラ 〔霞桜〕
別名: ケヤマザクラ 〔毛山桜〕
名前の由来は、葉のつけ根の葉柄や花部に毛があることによる。
 カスミザクラ〔霞桜〕の花色は白色~淡紅色で、葉の裏面には白みがない。
ヤマザクラより山地の上の方に生えているため、花もやや遅い4月下旬以降に開花する。
北海道から九州の山地に生え、朝鮮半島から中国東北部まで分布している。
奈良市の知足院(チソクイン)にある有名な奈良八重桜はカスミザクラの八重咲き。
カワヅザクラ 〔河津桜〕
 カワヅザクラ〔河津桜〕とは、静岡県伊豆半島の河津町に自生するサクラ。
 寒緋桜と大島桜の自然交配種とされる。
Cerasus ×kanzakura ‘Kawazu-zakura’
 一重咲きの中輪で、ソメイヨシノの花よりも色の濃い、鮮やかなピンク色の花を咲かせる。
 早咲きで、開花期間が長い。
2月上旬から徐々に開花し始め、1ヵ月かかって満開になる。
サクラ〔桜〕の花「河津桜」(写真) サクラ〔桜〕の花「河津桜」(写真)
カワヅザクラは1955年に発見される
 1955年2月、静岡県賀茂郡河津町の河津川沿いで雑草の中に1本の原木が発見され、後にそれが〔河津桜〕と呼ばれるようになる。
 その苗木を持ち帰り育てると、11年後に美しい花が咲き、それが評判になったという。
1975年に河津町の「町の木」に指定される。
カンヒザクラ 〔寒緋桜〕
Cerasus campanulata
別名: 「ヒカンザクラ」〔緋寒桜〕
 主に中国大陸に自生するが沖縄県にも野生化したカンヒザクラがあるという。
花弁もガクも濃い紅色で、半開して下向きに咲く。
 早咲きで、沖縄では1月に、関東では3月上旬くらいに花が咲く。
チョウジザクラ 〔丁字桜〕 〔丁子桜〕
 本州と九州の山地に自生するサクラ。
春早く、花径1.5cmほどの小さい花が咲く。
 名前の由来は、花の形が生薬の「丁子」に似ていることによる。
「丁子」とは、フトモモ科チョウジノキの開花直前の蕾を乾燥させたもの。
タカネザクラ 〔高嶺桜〕
別名: ミネザクラ 〔峰桜〕
 本州では1500m以上の亜高山帯に咲くサクラ。
 5月から7月頃に、葉と同時に白色から淡いピンク色の花を下向きに咲かせる。
ナラヤエザクラ 〔奈良八重桜〕
 4月下旬~5月上旬頃に、小さいピンク色の花を咲かせる。
 ヤマザクラの系統。
小倉百人一首に登場するサクラ
 小倉百人一首に詠われている八重桜は、このサクラであると考えられている。
『いにしへの 奈良の都の 八重桜
  けふ九重に にほいぬるかな』
ナラヤエザクラ発見のいきさつ
  1922年に東京大学の植物学者が、東大寺の裏山にあるヤブの中で発見する。
1923年に、国の「天然記念物」に指定される。
1968年に、奈良県の「県の花」に指定される。
1968年に、奈良市の「市の花」に指定される。
マメザクラ 〔豆桜〕
Cerasus incisa
別名: 「フジザクラ」〔富士桜〕
別名: 「ハコネザクラ」〔箱根桜〕
関東・甲信地方から静岡県東部の山地に生えているが、特に富士・箱根地方に多いことから名づけられた。
 葉が出る前に白色から薄ピンク色の花を咲かせる。
サクラの木の中でも特に耐寒性が強い。
 開花期は3月下旬から5月上旬の早咲き。
マメザクラ〔豆桜〕の名前由来
木が全体が小型なので「豆桜」といわれている。
成長すると8mになることもあるが、サクラの中でも低木なので、盆栽に用いられることもある。
マメザクラ〔豆桜〕の仲間
ゴテンバザクラ 〔御殿場桜〕
フユザクラ 〔冬桜〕
ミヤマザクラ 〔深山桜〕
 ミヤマザクラは、花柄のもとに小さい葉をつけて花を咲かせる。
開花期は5月~6月頃。
ヤマザクラ 〔山桜〕
別名:「シロヤマザクラ」
Cerasus jamasakura
ヤマザクラ〔山桜〕は日本人に古くから親しまれてきているサクラで、ソメイヨシノが広まるまでは桜といえぱ〔山桜〕というほどの存在であった。
花と葉が同時に出る。
4月に赤茶色の葉を広げると同時に、5枚の花びらをもつ白色に近い薄ピンク色の花を咲かせる。
花と葉が同時に出る。
緑葉ではなく、「赤茶色の葉」なので、「薄ピンク色の花」と混ざり合った色合いが美しい。
日本の山野に自生(じせい)しているサクラで樹齢が長く、巨木になる。
東北南部以南の温暖地域に自生し、奈良の吉野山、京都の嵐山などは〔山桜〕の名所として古くから有名な場所。
ヤマザクラ〔山桜〕の利用 (オオヤマザクラと同じ)
【樹皮】
 小箱などの外側にはったり、薬用利用される。
  (去痰剤)
秋田県角館の樺皮細工(カバザイク)が有名。
サクラの樹皮は色つやがよいので好まれる。
サクラの中でも特にオオヤマザクラやヤマザクラなどの樹皮が好んで使用される。
【材】
 器具・家具・建築材、版画の版木
〔山桜〕の仲間のサクラ材はやや硬い散孔材で良質とされる。
特に版画の版木にはサクラが最高ランクの材となっている。
最近はサクラ材が少なくなった為、カバノキ科のカンバ材がサクラ材といわれて流通している。
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