栽培－ザクロ〔石榴、柘榴、若榴〕－植物

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　広い庭があれば、ザクロは放任栽培可能なとても有難い樹木といえる。
　一方、剪定には不向きな樹木とされ、剪定すると花つきが悪くなる。

小さな園芸館

ザクロの栽培

ザクロ〔石榴、柘榴、若榴〕の栽培

　ザクロは特に手間のかからない樹木ではあるが、花を多く咲かせたり果実を収穫する為には少し手をかける必要がある。

※	苗木から花が咲くようになるまで数年かかり、果実収穫には10年以上かかることもあるといわれる。
※	鉢植えの場合は、さらに遅くなる。

　若い木ほど徒長しやすく、枝ぶりが乱れがちであるが、老木になるほど落ち着いてくる。　ザクロを育てる時は、長い目で根気よく付き合う覚悟が必要かもしれない。

※	あまり老木過ぎても、花が咲かなくなる。

場　所

当たりと風通しよい場所。
耐乾性、耐寒性とも強いが、加湿にならないように注意する。

※	半日陰などで育てると、枝が徒長したり虫がつきやすくなる。
※	寒冷地での地植えは難しい。

鉢植え

当たりと風通しよい場所。
【冬】
　なるべく凍らない場所に移動する。

※	耐寒性はある。
※	鉢植えで花を咲かせるのは少し難しい。

土壌・土質

土質はあまり選ばないが、湿地と強い酸性土壌を嫌う。

水やり　（鉢植え）

【夏】
　たっぷり水をやる。

乾燥には強いが、乾燥機には気をつける。

【秋～冬】
　徐々に水やりの量を減らしていく。

※	水量を減らすが、冬期も水やりを忘れない様にする。

肥　料

肥料を好むが、やり過ぎると徒長枝を伸ばしやすくなる。

◇	元肥を施す。
◇	苗木を植えてから２～３年は、鶏糞や緩効性化成肥料などを冬期に施す。
◇	４月～６月、９月～１０月に肥料を与える。

病害虫

病害虫に強いが、アブラムシやカイガラムシがつくことがある。

剪定で通風しをよくし、よく日にあてる。

ザクロの剪定

　ザクロは、剪定すると、花つきが悪くなるので、なるべく剪定を行なわない方がよい。

※	他の樹木の様な剪定を行なうと、花芽を切り取ったり花芽のつく枝が伸びにくくなるため。

　放任する方がよいが、枝が伸びすぎたり込み入ったりするので、必要最低限の剪定を行なうようにする。

※	若い木ほど枝が徒長しやすく、樹形が雑多な感じになる。
※	樹勢が衰えると、さらに枝が増えていき、ますます樹木が衰えていく。

剪定の適期

　【６月～７月】　　…　花後
　【３月】　　　　　　…　新芽が出る前

※	花後にすぐ翌年の花芽が出来る。

剪定の仕方

◇	ひこばえやと徒長枝などは、早めに枝元から切り取る。
	枝が横に広がりやすく、ひこばえや徒長枝などが出やすい。
◇	不要な枝や込み入った枝は、元から切り取り、整理する。

◇	たまには強剪定を行い、若返りを図ることも必要。
	強剪定を行うと、しばらく花が咲かないことは覚悟する。

剪定のポイント

◇

剪定するほど花つきが悪くなる傾向がある。

⇒	必要最低限の剪定にとどめておく。

◇

全体を刈り込むと、花がつかない。

⇒	花芽は新しく伸びた枝先に着くことが多い。

◇

落葉後に行うと、翌年花芽をつけない。

※	ハナザクロは四季咲き性（６月～11月）なので、花芽分化は５月頃～12月頃までと長い。

◇

弱った枝や不要な枝は、元から取り除く。

⇒	細い弱々しい小枝には、花芽がつきにくい。

◇

枝の途中で強剪定すると、徒長枝になる。

⇒	徒長枝の先端には、花芽がつかない。

花芽のつき方

◇

枝の先端に花芽がつく。

⇒	枝先を切ると、花芽がつかなくなる。

◇

太くて短めの枝に花芽をつける。

◎

徒長枝の先端には、花芽がつかない。

◎

細い弱々しい小枝には、花芽がつきにくい。

果実収穫のポイント

◇	梅雨時期に花が咲くので、雨が多いと花粉が流れて、実がつかない事がある。
	開花中はビニールで雨よけをしたり、鉢植えは雨に当たらない場所へ移動させる。
◇	大きな、より良い品質の果実を得るためには、数を制限する。
◇	花数は、冬に寒さに当たるほど多くなる傾向がある。