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ヘクソカズラ 〔屁糞葛〕
  写真「ヘクソカズラ〔屁糞葛〕の花」
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 ヘクソカズラ〔屁糞葛〕とは
日当たりのよい場所に、よく自生している、いわゆる雑草。
名前とは不釣合いな、素敵な色合いの可愛らしい花を咲かせる。
一度見たら忘れられないほど印象的な花であるが、名前も一度聞いたら忘れられないほどのインパクトがある。
そんな名前では可哀想であるとサオトメバナ〔早乙女花〕という別名を広めようと努力した人もいたらしいが、インパクトのあるネーミングには太刀打ちできなかったらしい。
名 前  ヘクソカズラ 〔屁糞葛〕
別 名  ヤイトバナ〔灸花〕、 サオトメバナ〔早乙女花〕
方言名  ヒョウソカズラ、ウマクワズ、クソネジラ、シラミコロシ、ラッパクサ、ヘクサンボ、テングサンノハナ
英 名  Skunk vine
類 別  アカネ科 [Rubiaceae] ヘクソカズラ属 [Paederia]
学 名  Paederia scandens
性 質  蔓性(つる性) 多年草
原産地  日本、 東アジア
用 途  雑草、 庭植え、 コンテナ
日本全土に分布する。
花の特徴
色は白色に、中心部分は落ちついたアズキ色というシックな色合いをしている。
コントラストのある目立つ花であるが、赤ではなくアズキ色であるところが高貴な雰囲気をかもし出している。
つるを伸ばしながら、小さな花をズラリと連なって咲かせる。
花の中のは細かい毛が密生している。
これは、アリが花の中に入って蜜をとるのを防ぐ効果があると考えられる。
→ アリでは受粉の役を果たさないので、迷惑な存在でしかない。
開花時期
【8月 ~ 9月】
果実の特徴
花後すぐに果実をつける。
大きさは5mmほどの球形で、中に2個のタネが入っている。
黄褐色に熟していくが、冬になると光沢のある茶褐色になる。
果実のなる様も、なかなか趣のある風情で、リースや生花の花材などに使用される。
【8月 ~ 9月】
草の特徴
つる性で、どこにでも巻きついて伸びていく。
葉や茎を傷つけるとに悪臭が出る。
臭いの強さは季節によって異なるといわれる。
→ 秋になるとあまり気にならなくなるらしい。
繁殖力が強く、生育旺盛。
どんな環境の元でもたくましく育っていく。
茎の下部は、枯れずに木化して、約1cm太さに木化状となる。
葉は対生で、長さ4~10cm、幅は2~7cm。
幼い苗や日当たりの悪い場所などでは、小さく、葉もまばらになる。
臭 い
花や葉を揉んだり、果実をつぶしたりすると、悪臭がただよう。
これは虫の食害を防ぐためと考えられる。
茎や葉が傷つくと、メルカプタンというガスを発生する。
季節により、臭いの強さが異なるという。
しかし、このガスの抗体をもつ虫も存在する。
ヘクソカズラヒゲナガアブラムシは、ヘクソカズラの汁を吸うだけでなく、悪臭成分も蓄えて自らの敵から身を守っている。
→ アブラムシが好物のテントウムシも、この虫は食べない。
 ヘクソカズラ〔屁糞葛〕の薬用利用
中国では、全草が薬用にされる。
日本でも果実は、しもやけ、あかぎれなどの薬として利用されてきた。
乾燥したものは臭いが消える為、乾燥したものを使うことが多い。
 名前の由来
ヘクソカズラ 〔屁糞葛〕  - 和名
葉や茎に悪臭があることから名づけられた。
古名はクソカズラ〔糞葛・屎葛〕。
万葉の頃はクソカズラと呼ばれたが、後に「屁」も付け加えられたとのこと。
ヤイトバナ 〔灸花〕  - 別名
花の中心部の小豆色が、お灸をすえた跡に似ていることによる。
花を逆さにして人の肌に伏せると、灸をすえているように見えることによる。
お灸の「灸」は「ヤイト」と読み、字の通りお灸のこと。
サオトメバナ 〔早乙女花〕  - 別名
花が並ぶ様を、早乙女が田植えをしている姿に例えたものという。
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