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テントウムシダマシ 〔天道虫騙し〕
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 テントウムシダマシ〔天道虫騙し〕とは
「テントウムシダマシ」とは俗称で、テントウムシ科に属する「ニジュウヤホシテントウ」と「オオニジュウヤホシテントウ」のことを指す。
「テントウムシ」はアブラムシなどの害虫を食べてくれる【益虫】という印象が強いが、この「テントウムシダマシ」は肉食ではなく草食のテントウムシで、ナス科の植物を好んで食べるので【害虫】とされている。
俗 称   テントウムシダマシ〔天道虫騙し〕
名 前   ニジュウヤホシテントウ   〔二十八星天道〕
   [H. vigintioctopunctata]
  オオニジュウヤホシテントウ 〔大二十八星天道〕
   [Henosepilachna vigintioctomaculata]
分 類   テントウムシ科 [Coccinellidae]
出現時期   【4月 ~ 10月】
テントウダマシ科という分類もあるが、テントウムシ科とは別物のもの。
単に「テントウダマシ」という時はテントウダマシ科の昆虫の総称となる。
名前の通り「ニジュウヤホシテントウ」より「オオニジュウヤホシテントウ」の方が少し大きい。
テントウムの【肉食系】と【草食系】 【菌食性】
 テントウムシ科にはいくつかの種類があるが、その多くは【肉食系】のテントウムシであり、アブラムシやカイガラムシなどを食べている。
アブラムシやカイガラムシなどは、人間が害虫とみなしているので、テントウムシは「益虫」とされ大切にされている。
 しかしテントウムシの仲間には、うどんこ病の菌などを食べる【菌食性】のテントウムシとのナス科の植物などを食べる【草食性】のテントウムシがいる。
 そして「テントウムシダマシ」は、ナス科の植物を好んで食べる【草食性】のテントウムシである。
ナスなどの野菜類は人間の食べ物であるため、テントウムシダマシは「害虫」とされている。
草食性のテントウムシには、他に「トウテントウムシ」(カラスウリ類の葉を食べる)や「ルイヨウマダラテントウ」(ナス科植物を食べる)
【菌食性】のテントウムシは「益虫」であるが、それを知らない人もいる。
 【草食性】のテントウムシの見分け方は、ハネ(翅)にはツヤがないこと。
ぼやけていて汚れているように見える。
他のテントウムシのハネ(翅)はツヤツヤしていて美しい。
草食性
肉食性
菌食性
テントウムシダマシ〔天道虫騙し〕の写真 写真「テントウムシ」 写真「キイロテントウ」
テントウムシダマシ テントウムシ キイロテントウ
 テントウムシダマシ〔天道虫騙し〕の特徴
体長7mmほどの大きさのいわゆるテントウムシで、淡い褐色の地に名のとおり28個の黒い点がある。
普通のテントウムシは光沢があるが、テントウムシダマシのハネ(翅)にはつやがなく、くすんだ感じがする。
草食性のテントウムシは全般に、ハネ(翅)につやがないのが特徴となっている。
ニジュウヤホシテントウ     〔二十八星天道〕
大きさは6~7ミリ程度。
関東地方より南に分布し、年に2回~3回発生する。
主に6月、8月~9月に成虫の発生が多い。
オオニジュウヤホシテントウ   〔大二十八星天道〕
ニジュウヤホシテントウよりも、少し大きい。
関東地方より北に分布し、年に1回~2回発生する。
テントウムシダマシ〔天道虫騙し〕は害虫
 ナス科植物で有名なものは、ジャガイモ・ナス・トマトなどの農作物があり、これらの害虫として知られている。
また、若い成虫はウリ科やマメ科の植物の葉も食べる。(6月~7月頃)
 食べ方は、植物の葉脈を残して食べていくが、果実の表面も食害する。
被害の多い植物は、ナス・ジャガイモ・トマト・キュウリ・エンドウ・ピーマンが有名。
生 態
 メスは食草の近くに数十個ほどの卵を固めて産み付ける。
ふ化した幼虫は突起やとげのある身体をしている。
食事の好みは成虫と同じく草食系。
 終齢幼虫は植物の葉の裏などで楕円形の蛹になる。
羽化した直後のハネ(翅)は黄色いが、しばらくするとハネ(翅)が固まり、斑点模様が現れる。
 冬は、石などの物かげで、集団を作って成虫で越冬する。
 春になるとジャガイモなどにつき、その後ナスなど他の植物に移動する性質がある。
外観を食肉性のテントウムシに似せている(?)
食肉性のテントウムシは、体液に野鳥が嫌うアルカロイドを含んでおり、野鳥のエサにはならない。
そのため、自分がテントウムシであることを知らせる為に、あえて派手な外観でアピールしていると考えられているが、テントウムシダマシは、臭い汁を出すワザなど持ち合わせていないのに、外観だけ真似をして、害敵から身を守っている。
 テントウムシダマシ〔天道虫騙し〕 の 駆除方法
よく見回り、見つけたら捕殺する。
 動きがにぶく、手にとっても飛ばないこともあるくらてなので、比較的簡単につかまえられる。。
ジャガイモの栽培を控える。
 越冬後に最初にジャガイモに行き、暖かくなってから他の植物に移動する性質があるので、ジャガイモがなければ集まってはこない。
被害が多い場合は、薬剤散布する。
 5月頃から1週間おきに2回~3回散布する。
スミチオン乳剤、オルトラン液剤・水和剤、など。
ただし、テントウムシダマシだけを駆除する薬剤というものはないので、他の昆虫なども殺害してしまう(益虫も含む)。
 名前の由来
テントウムシダマシ〔天道虫騙し〕
 多くのテントウムシは害虫を食べてくれる益虫であるが、テントウムシダマシが食するのは植物で、それも農作物を好む害虫であるのに、人間の好きなテントウムシに似ていることによる。
ニジュウヤホシテントウ
 ハネに28の星があることによる。
オオニジュウヤホシテントウ
 ニジュウヤホシテントウよりも、やや大きいことによる。
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